新作落語台本発表の会があった。会場は池袋演芸場である。この日の審査員は二つ目から真打まであわせて23名。5席の作品の中から2席を選んで投票することになっている。オープニングはいつも通り、世之介と丈二の迷コンビである。

 作品は発表順に  
    「社内de県民ショー」   三遊亭 わん丈
    「本の実る木」      柳 家 小せん
    「ホームランボール」   川 柳 つくし
    「雨の月」        林 家 きよ彦
    「鬼斬丸」        林 家 正 雀

  この5作品を全作品から選ぶ段階でもかなり意見が割れたのだが、この5作品から2作品を選ぶのもかなり難航しそうという前評判通り、票が割れた。アタシは「雨の月」「鬼斬丸」に投票したが、結果は「本の実る木」「鬼斬丸」の2作品が選ばれた。そして、最優秀作品はなく、優秀作品がこの2本となった。

 今回はずば抜けて面白いという作品がなかったので、優秀作品2本というのは妥当だろう。各作品それぞれの票数も教えてもらったが、ここでは発表できないながら、やはり拮抗していた。発表後、全員に賞金が贈られたが、今回のプレゼンターの服装はGパン姿であった。以前はプレゼンターはネクタイ、上着着用が常であったのだが、やはり、その方がふさわしいと思う。

 通算163回目、最後の独演会を終えた。最終回だけに大入りとなった。普段から、これだけの数が入ってくれればやめることもなかったのだが、コロナ後、なかなか以前のような客足が戻ってこなかったので、止める決断をした次第。

 今年で芸歴50年を迎え、本来なら記念の会を行なう節目の年であったのだが、コロナ中に独演会を中止せざるを得なかったことなどもあり、だんだんと気力がなくなって来たのも確かである。また、アタシのお客さんも高齢となり、来るのが困難になって来てもいる。そんなこんなでそろそろ潮時だと感じたのである。

 また今年から「稲荷町落語倶楽部」という落語と飲み会を併せた会を始めたり、社会人落語の方々との会を始めたりと新たな会を立ち上げるので、そろそろ長期にわたった会は整理しなければいけないという必要性もあったのだ。

 さて、この日はゲストのつる子の「芝浜」とアタシの「火事息子」とあえて人情噺を並べてみたが、お客さんの反応はとても良かったように思う。36年間に渡り、お客さん方にも長い間お付き合いいただいて来ましたが、本当にありがとうございました。

 今年の謝楽祭で売れ残った扇子が売れた。これはアタシが前座の時、「ドレミファドン」というテレビ番組があって、正楽師匠が紙切りで呼ばれて、アタシもその三味線の鳴り物で呼ばれて、その時番組に出演していた山口百恵にサインしてもらった扇子である。

 長らくしまい込んであったのだが、手元に置いておいても仕方がないので、謝楽祭に¥38000で出品したのだが、まったく売れる気配がなく、そのまま残っていたものである。それがアタシの落語会のお客さんから打診があって、交渉の末、話がまとまったわけである。

 希望通りの値段ではなかったが、そのお客さんだったら大事にしてくれそうなので、即決したのだ。今年の目玉商品だったので、値段はともかく、売れてよかった。

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