夏になるとライム飲料を買って来る。焼酎をライムで割って飲むのである。というのも学生時代によく飲んでいた飲み方なのである。巣鴨の南口にパチンコ屋があり、その地下にGコンパという店があった。あの頃は何とかコンパという店がたくさんあった。

 落研の連中と、その店でよく飲んでいたのがジンライム。1杯200円。それが午後7時までだと半額の100円。それが1本1000円のドライジンのボトルを入れておくと、そのまた半額の50円であった。だから、ボトルを入れておいて7時前に1年生を先にやって、ジンライムを10杯ほど注文させる。その後に何人かがなだれ込んで飲むのである。

 その頃、食事でよく食べていたのがナポリタン。いつだったか、後輩で埼玉から来ていたOがタバスコが好きだというので、タバスコのビンの3分の1ほどをかけてやったら、ベトベト、ギラギラに光っている。さすがにその時は少し食べて、涙を流し鼻水を垂らしながら「もう食べられない」と言っていたっけ。

 それにしても、みんな金がなかったのに、よく飲んでいた。誰それが親からの仕送りがあったからといっては飲み、誰かがバイトの金が入ったからといっては、またそれで飲む。とにかく金があるやつが出し合っては週に1回ほど飲んでいた。あの頃のジンライムの味と楽しさが未だに忘れられないのだ。