新しい年を迎えました。
昭和が終わりもう17年にもなるンですねー。こんなに年月が早く感じるのは、トシとったからでしょうかねぇ。それと、やたらに昔が懐かしいのも......これまた、そういうお年頃?
そーいえば最近、アタシらが育った昭和30年代の懐かしい風景に出会いましたよ。正確には“戻った”かな?

 『ビッグコミックオリジナル』という漫画雑誌があるでしょー、アレね~表紙を描いている絵師がアタシの友人でしてネ、M氏とは30年来の付き合いなんですよ。
アタシは元来、漫画は好きじゃないんですよ。だって、ホラ、絵と文字の両方を見るのは面倒でしょうよー。だけど唯一読むのが「三丁目の夕日」「あじさいの唄」、結構お気に入りでして。
 
 で、最近この「三丁目の夕日」映画化で、嬉しいコトに役が回って来ましてね、金魚売りですよー、「きんぎょ~ぇ~きんぎょっ!」の金魚売り。今となっては珍しいリヤカー引いた行商のオヤジです。熱帯魚や高級金魚を売っているペットショップなんかがない、アタシらの子どもの頃、まさしく昭和30年代が時代設定です。
 
 季節は夏。日に焼けたリアルな金魚売りに変身するため、上半身には茶色のドーランを塗りまくり、衣装はランニングシャツと薄手のズボンだけ。なんかイイ感じナンですよーコレが。なかなか、それっぽくて、その気になってきた......が、寒い....やたらと寒い。なにしろ外は12月の寒空、しかも朝の8:30の撮影ナンですから~~~とにかく寒い!だん・ダン・暖房はー、ナイらしい。
  
 控室では丸刈りとオカッパ頭の子役が5人.....そうそう、みーんなおんなじ髪型だったなぁ、あの頃は。ヘアースタイルなんてコトバもなかったンだから。男の子も女の子も床屋で刈ってもらった、カリスマ美容師なんていない、カリアゲ床屋の時代だったよなぁ~。だけど、やっぱり頭が寒そう~。

 スタジオに入ると、ソコはもう懐かしい街並みでした。見事に再現された昭和中期の風情はやたらと居心地がいい。撮影シーンは、近所のヒマそーなオヤジらが縁台将棋をしているそばで、金魚売りのアタシが客を呼び込む。そこを風鈴売りが通り抜けるというものです。
 
 リハーサルはうまく進み、本番は2回でOKが出る順調な撮影。もちろんアタシの金魚売りも大成功でしたヨ。大した役ではなかったですがねー、なによりセットにすっかり馴染んで、十分に楽しませてもらいました。ただ、やっぱり寒かった.....。この映画、封切りは11月ごろの予定らしいです。昔、丸刈りオカッパ頭だった方、どうぞ金魚売りの名演技をお楽しみに!
映画は漫画を超えられるか?!そして演技は寒さを超えられたか?!......ん。。カンヌ?........??
三丁目