2007年12月

 12月8日の第3回 神田川落語会。
 今回は尾車部屋の豪風関、八角部屋の福岡関、北勝嵐関がおいでになるということなので、出し物は「佐野山」にした。開演時間の午後6時までに全員が集まったので時間どおりの開演。

 アタシが両国小学校に通っていた頃、すぐ近くにある時津風部屋の力士が使った稽古用のマワシが毎日のように学校の塀の脇に干してあったことなどをマクラに噺を始めた。ところが、しばらくして豪風関が落ち着かない。やたら携帯電話を覗き込んでいる。そして、とうとう部屋を出て、携帯電話で何やら話をしている。再び戻ってくると北勝嵐関と二言三言しゃべると、また出て行ってしまい、それっきり戻ってこなかった。
 
 無事一席終わって事情を聞くと豪風関は師匠からお呼びがかかって、よその店に出かけたとのこと。いい按配に一人分の料理が余ったのでアタシがそこに座って食事を始めると、やたらカミさんが視線を送ってくる。どうやらそこを退けということらしい。「分かったよ」。カミさんにドカッと座ってもらい、神田川ご自慢の食事を楽しんでもらった。アタシはいい誕生日(カミさんの誕生日は12月10日)のプレゼントになったと思ったんだが、どうもカミさんはそうは思ってくれないらしい。仕方がないので、後日、現金一万円を呈上した。(この暮れにきての一万円はイタイ)

 それにしても、北勝嵐関というお相撲さんは実に面白い。アタシら噺家さえもが感心するくらい座持ちがうまい。道を間違えたんじゃないのかなあ。いやあ、北勝嵐関のお蔭で宴会は大いに盛り上がった。
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 12月1日(土)、脱温暖化 進歩ジウムinしもつま <今、私たちがせやんこつは何か> と題し、福岡県筑後市立下妻小学校の体育館でイベントが行なわれた。
 筑後中学校吹奏楽部の演奏、「ダンボール・コンポストからトマトのコンテストまでの取り組み」の発表、昼食をはさんでアタシの「環境落語」<ごみ減量とリサイクル>、環境落語の師匠とでも言うべき林家ライス・カレー子ご両人の「環境漫才」、そして、下妻小学校5年生による環境こども発表会「ごみ減らし隊の取り組み」といった内容。

 中でも最後の5年生17人全員による発表が実にすばらしかった。17人のナレーションによるリレーなのだが、江戸時代は修理、再生業によるごみの出ない循環型のエコ社会であったのが、(落語に出てくる「たが屋」「下駄の歯入れ屋」「鋳掛け屋」などがこれに当たる)現在はそんなことをしなくなったため、ゴミのあふれる使い捨ての時代になってしまったのだと語る。
 17人は考えた。どうしたらゴミを減らすことが出来るか。ゴミを減らせば、CO2を減らすことが出来るし、地球温暖化の防止にもなる。そこで彼らは3つのR,すなわちリデュース(ゴミの発生量を減らす)、リユース(くり返し使用する)、リサイクル(再び資源化して使う)、それに加えてリペア(修理して使う)を提案する。3つのRは良く知られているが、最後のリペアはアタシも知らなかった。
 その結果、電気の無駄な使い方をやめたり、自分たちでエコバッグを作って、レジ袋をもらわないようにしたり、学校では一度使った紙の裏を利用したりして来たのだという。

伊井校長先生は子供たちは家庭では何が出来るか、学校では何が出来るか、真面目に取り組んできたのだという。誰もが頭の中では分かっていても、なかなか実行に移せない。しかし、彼らは実際に行動を起こしてくれた。そんな彼らだからこそアタシの環境落語を真剣に聴いてくれたのだと納得が出来た。
 いやあ、すばらしき下妻小の子供たち。久々に感動を覚えた一日となった。d90fc655.jpg
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