2008年05月

 先日、墨田区の環境保全課が行なった臭気判定員のテストに合格し、きょうが初仕事。午後2時までに墨田区役所分室2階に集合せよとのことなので、1時半に愛車に乗って(環境にやさしい自転車のことだよ)20分ほどで到着。

 香水などの特定の臭いがするようなものを身につけてはいけないというので、ひげを当たったがアフターシェーブローションはつけずに来た。2時前には6人全員が集まったが、男はアタシだけ。ま、この時間だから当たり前といえば当たり前か。

 判定方法はというと7、8分おきごとにフイルムパックと呼ばれるポリエステル製の袋が3個ずつ配られる。大きさは20センチ四方で小さなコルク栓がしてあり、その栓を抜いて中の臭いを嗅ぎ、臭いのする袋の番号を書き、その臭いの程度が、やっと感知できる、弱い、楽に感知できる、強い臭いの中から選んで紙に記入する。

 結局7回ほど判定したが、どんな臭いかと言うとドブの様な汚水のような変な臭い。しかし、この判定がどんな意味があって、なんの役に立つのかは分からない。今度訊いてみよう。次回は6月26日。あッ、そうそう、報酬は4000円。判定にかかった時間はちょうど1時間。これが高いのか安いのかも分からない。

 

 

 先日、カミさんと「越路吹雪物語」(日生劇場)を観た。
 越路吹雪に池畑慎之介、岩谷時子に高畑淳子、真木小太郎に草刈正雄というキャスティング。そして、役柄とは別に草刈が主に年代順に、高畑が越路との当時の心境などをストリーテラーとして語る。

 池畑の演技は無理に越路吹雪の真似をするのではなく、自らの越路像を描き自由に演じていた。そして最後に越路の十八番メドレーを数曲歌うのだが、この時には、越路吹雪に完全に成りきって、仕草までそっくりに歌い上げる。

 それにもまして高畑淳子が実にいい。心底、岩谷時子に成りきって、越路を献身的に支える役を静かに抑え気味に演技していく。裏返せば、「岩谷時子物語」と言ってもいいくらいの出来ばえだ。

 今から17年ほど前、ウチの長男が「仮面ライダー」が好きで、毎週日曜の朝8時からの「仮面ライダーブラック」を見ていたが、そこに仮面ライダーの敵役でマリバロンという悪女がいて、その役を高畑淳子が演じていた。にしおかすみこみたいな恰好をしてである。恐らく、当時の彼女は好き好んでこの役をやっていた訳じゃあないと思うんだが、すこぶる良く通る声で、アタシは「この人は舞台役者さんなんだろうなあ」と見ていたんだが、今や彼女は周知の通り、テレビに舞台に引っ張りだこである。

 こういう実力のある人が陽の目を見るというのは、実に清清しい気分である。それにしても池畑慎之介が越路吹雪を演じるのはこれが最後だという。惜しい気もするんだけど。27c936fb.jpg

 5月3日、日本テレビ「まっすぐに智華子~全盲の少女と家族の13年~」を見た。帯広市在住の現在中学2年生の小野智華子さんは生まれて間もなく、未熟児網膜症に罹り、まったく目が見えない。

 実は智華子さんは双子で、お姉さんは生後まもなく亡くなり、そのお姉さんの分も生きるんだと小さい頃に決心したと言う。そして、彼女を支えてきたのは、目が見えないことを障害と思わず、前向きに育ててくれたご両親、特にお母さんだ。

 家族は月に一度、いまだに両親も目隠しをして食事をしている。これは智華子さんの提案で始まったと言う。お父さんはビールはこぼすし、お母さんも思うようには箸が進まない。

 智華子さんは小学生の時から水泳を始め、パラリンピックを目指し100メートル背泳の種目に挑戦してきた。しかし、今回の北京パラリンピックではその背泳の種目がなくなってしまった。仕方なく、急きょ、慣れないクロールの予選に挑んだが惜しくも4位。しかし、これからもパラリンピックへの挑戦を続けると言う。そして将来は看護師になりたいという夢を持っている。

 アタシも毎日をこの様に前向きに生きていかなければいけないのだ。見始めてからおしまいまで涙があふれて止まらなかった。

 

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